―外―
[ほう、と小さく息を吐いた。自分を包む体温>>525がうれしい。湯船につかったときより、よっぽど温まる。
これを知らないで、どうして今までやってこれたんだろう。
己の抗議を受け入れて、彼は黙って強く抱きしめてくれる。
気を張っていたと、指摘された。
その後についてくるはずのいつものからかいは、無い。
ああ、私は弱っていたんだなと。
それと、ああ、そっか、]
私、お前のことが好きなんだろうな……。
[自然と言葉が口から出てきた。
深く息を吸い込んでから、己の腕の力をゆるめる。
もったいないけど、まだ完全に終わった訳ではないから。]
ありがと。
……行かなくちゃ、な。
[そっとkrutを見上げて、真っ赤になったままの顔でにやりと笑った。]