[ふかい、ふかい、意識の闇。その奥底で、風は、ゆらりと、ゆらめいて][呼び声のようなものがいくつか聞こえた。その一つに引かれては立ち止まり、別の一つに寄せられ、また、迷って。幾度となく、そんな事を繰り返し。睡眠と永眠、眠りとねむりの狭間を揺らめく。ねむりの闇はあたたかく、そちらから呼ぶ声は優しくて。つい、そちらへ揺らぎそうになる──のだけれど]『……いきてやる』[固めた決意、決めた覚悟。それを貫こうとする意思は、それを是とはせずに──]