― 何処か ―
[弾かれた体がそれでも足から地に落ちる>>533のに、ほんの少し安心して。
それでも、その後に落ちた声の掠れを聞き止めれば、表情はまた苦いものになる。
必要以上の傷を負わせるのは本意ではないから]
いや、本当に申し訳ない。
……痕、残るほどじゃないとは思うけど……。
[纏わせる冷気は応急処置でしかない。
癒しは得手ではないし、今は他の力を借りる事も出来ない。
何より、自身にそこまでの余力がなかった]
帰ったら、ちゃんと治療してくれな。
俺もだけど。
[言葉にした途端傷の存在を意識して、軽く目を上空に逸らして小さく溜息。
最初に浮かんだのは「師匠になんて説明すりゃいいんだ」だが、それは胸の内に]