自分が生きていることを喜んでくれる人達がいる、それだけで生きていて良かったと。
そう思えるようになって、やっと日常へと戻る気力が沸いてきた。
つい数分前までは、何をすればいいのかもわからなかったのに。
区画が閉鎖された為、新たな仕事先として紹介されたのは父母の住んでいる区画の図書館で。
住む場所も失った自分は、実家へ戻って、両親と暮らしながら新しい生活を始めることになった。
─罪の意識は変わらずあるけれど、それも含めて、生きていこうと、思えるようになった、そんなある日。
「…あら─…手紙…?」
届いたのは、一通の招待状。
宛先は、あの公園で良く一緒にのんびりと過ごした人からで。