─アトリエ─
[途切れた意識が再び繋がり、最初に感じたのは、絵の具の匂い。
ずっと身を置いて、慣れていたそれは、自分の居場所を何よりも端的に物語っていた]
……ん。
どうやら、無事に、戻れた……か。
[掠れた呟きと共に、薄く目を開く。
ぼやけた視界に映ったのは、見慣れた天井。
身体が気だるいのは、心を封じられていた影響と、一連の騒動の中で身体にかかった負荷のせいなのは容易に察しがついた]
ったく……とんだ、災難、だよ……。
[あいつら、後でお仕置きだな、と思いつつ、ゆっくりと身体を起こす。
今までは感じなかった重さに苦笑が浮かんだ]
さて……他の連中、どうしたかな。
[ベッドを寄せた壁に寄りかかりつつ、零れ落ちたのは、小さな呟き**]