―結界樹―[夜闇にたたずむ聖らなる樹は静けさに包まれ。その幹を支える太い根の内、水面に張り出すものの上に舞い降りる]……やれ、やれ。少し、開いておかないと。色々とまずいかねぇ……。[呟きつつ、一度翼を畳み。帯を緩めて小袖を滑らせる。まず開く、深紫の一対。次いで現れる、同じ色のもう一対]普段から、両方だしときゃいいんだろうが……。[疲れるからねぇ、と呟きつつ、四翼をふぁさ、ふぁさり、と動かす。その動きに合わせるよに、深紫の光の粒子が零れた]