―集会所傍・水辺―[現実が見えるようになって、最後の狼が水に身を投げて。それからどれくらい経ったのか、ロミルダには分からない。揺れない水面に足をつけて、映らない水面を見つめて、集会所の傍、筏の端に腰掛けていた]……っく…[現実を取り戻したら、髪留めがあの部屋に落ちていたことに気がついたけれど、触れることはできなかった。だから髪は下ろしたまま、めそめそと1人で泣いていた]