[ロングスカートが、ストンと音を立てて床に落ち、フユの脚の周りを囲って青い円を描く。 肌触りの良い、柔らかい生地のワンピースを頭から被る。ベッドの上に腰を降ろして、読みかけの小説を開いた。 今日の出来事を思い出す。校庭で](ウミとマコト君。 ”アレ”が幼馴染みって奴か。)[カーテンの向こうから、夜風が吹き込む。 昼間、存分に眠ったからまだ眠たく無い。](そういやウミってどんな子供だったんだろう。 ……想像つかない)[捲れたカーテンの隙間から、月が僅かに*覗いた*。]