[その気配に気付いたのは、何故か解らない。命落とす前に手渡した物の御陰かもしれないけれど、もしかしたらずっと傍で感じていたいと望んでいたからかもしれない]ユリ、ちょっと悪ぃ。…もう一人の大切が、来ちまったみたいだ。[口に出したのは、痛みと哀しみと─若干の嬉しさを伴った、言葉で。ユリアンの元を離れ、気配感じた方へと足を向け]…ユー坊。[その姿を見止めると同時、足を止めて名を呼んだ*]