― 結界が解けた後 ―
[一応最後まで結界内に残っていた一人として、顛末の報告を求められたが、元凶については学長が始末をつけると確約されたこともあって、事情聴取そのものには、そう長い時間はかからなかった]
…では、これで失礼します。
聖夜祭の準備も遅れているでしょうし。
[報告が終わると、すぐに聖夜祭の準備に戻ると告げる。準備の遅れよりも気になっていることもあるわけだが、それは口にはしなかった。どうせゼルギウス辺りには、ばれているような気もしたが、そこは微妙な男心だ]
シュヴァルツシルト導師…
[立ち去る前に、やはりその場に居たハインリヒの方に、一度向き直る]
導師には、騎士として他者を守護することの意味を教えて頂いた気がします。
私は来期、陽光学科に転科させて頂きます。その時には、どうかよろしくお願いします。
[予定、ではなく確定事項として、そう告げて、一礼してから踵を返した]