>>568,>>569[手の中に収まる温もりと、穏やかな歌。不思議な一時は、不意に終わりを告げる。途切れる歌、手の中の一羽を残し、飛び立つ生命たち。突然の事に戸惑うのと、強き力を感じ取るのはどちらが先か。不思議な歌い手が消えるのを、異眸はきょとり、としたまま見送り]「……刻の子?」[虚空を見上げ、座り込む時間はどれほどか。不意に呼びかける、穏やかな声。振り返れば、そこにあるのは、静かな琥珀の瞳]