て、自分ごと突っ込んでくるのかよっ![自らを弾丸となし、突進してくる様子に思わずこんな言葉が口をついた]舞え、我が本質たる『虚』の刃![声を上げつつ右手を返し、輪を操る。漆黒の輪は巡り、うねり、騎士へと。幾つかは閃光さながらの勢いに弾かれるものの、確実に喰らいついたものの方が、数では勝っていた]……っ!?[しかし、刃を制する間は動きも鈍る。とっさに右へと身体をずらしたものの、勢いをつけた一閃を完全に避けきる事は叶わず、左の脇腹を、熱さが掠めた]