― 何処か ―
[彼を染める赤は気に掛かるけれど、御互い様>>561と言われて、もう一度改めて自分の状態を確認する。
幾つかの火傷と、最後の光弾の欠片で負った裂傷。僅か、とは言えない赤が確かに滲んでいて]
……確かにお互い様だなこれは。
[しみじみと見つめて、もう一度溜息。
まだまた修練が足りない、とは表には出さないまま]
癒し、については気にしなくていいさ。
元の世界に帰れば何とかなるくらいの傷だし、うん。
[元の世界ならば薬草などはすぐに見つけられるだろう。
地精に頼ると言う手段を用いるまでもない]
[師匠についての評は、やはり此方の笑みを誘うもの]
面白い人、だよ。追いつけるといいんだけど。
ん、伝えとく……色々俺の方が訊かれそうだけどね。