― IF/休憩時間 ―[繰り返される基本形>>579華麗な衣装を纏っているわけじゃない。大拍手が送られるような大技じゃない。あくまでもシンプルなそれは。だからこそ、美しかった]うわっ。[邪魔する気は皆無で黙ったまま見学し続けていたけれど。壁も使った急制動が残像によって頭を打ち付け弾かれたように見えてしまった時、思わず声を出して物影から飛び出してしまった]おい、大丈……ぁ。[歩数にすれば数歩の先、綺麗にポーズを決めて止まっている少女に気がつき、物凄くバツの悪い顔になって、ふよふよと浮かんでいた]