[相手の様子を伺いながら、大きく息を吐き出す。陽炎の向こう側、龍の咆哮が聞こえた。更にナイフを2本出し、僅かに身構える――と]……った…![先程無理矢理に動かしたために開いた左肩の傷がずきりと痛み、瞬時そちらに意識が逸れ。その間を縫って光線が飛来し]しま――っ![慌てて身を翻せば、辛うじて中央は避けられたが、左の脇腹を貫かれる]……っくぁ……[走る熱に耐え切れずがくりと膝をつき、役目を成さなかったナイフはからりと落ちた。同時、燃え盛っていた青も勢いを失っていく]