[無意識に口端に浮かぶのは微笑。]
アーベルや、ユリアン。
ライヒアルト達も、すでに三階に向かったみたいだ。
昨日見付けた6の部屋の隠し階段か、真正面の階段を上がったか。
[正面の階段を見詰めたままエーリッヒに、]
二階は──誰かが、防腐剤を撒いてくれた後のようだね。
これが、防腐剤の匂いで合っているなら。
そう言えば、蛇は一階の茨のある天井からも落ちて来た。
きちんの見なかったが、茨に複数の蛇が巻き付いていたように思う。
冷凍装置の部屋で、誰も蛇に食われなかったなら、
あれは、肉食の蛇じゃなかったのかも。
[茨を避けて、壁をトンと*叩いた*。]