………そうですわ、オリソンテ。
獣人やキメラの研究をしている部署に知り合いはおりますかしら。
[不意にとあることを思いつき、首を傾げながら男に訊ねる。チリン、とイヤリングが音を奏でた]
「知り合いか?
まぁ、居ないことは無いが……何だ、興味でも持ったか」
ええ、少し。
そろそろ人も飽きて参りましたし、ね。
「…なるほど、そう言うことか。
では何人か見繕っておこう」
お願い致しますわ。
[笑みながらの応答。それを打ち破ったのはオクタヴィアの端末のアラーム音。送信者の名前は部下のシュナイバー。連なった文字を見て、口許の朱が愉しげに弧を描いた]