[口元に笑みを貼りつけて、右手を一度縦に振る。
手首の黒の軌跡はそのまま残り、手になじんだ鎌となる。
地鳴りのような音はどこかで続いていたけれど、気にならなかった。
まだ少し、足は痛かったけれど、気にならなかった。]
…ボクは、死にたくないんだ…ッ!
[小さくこぼしながら、一度膝を曲げて踏み込むと崩れた天井部分へとジャンプした。
手を閃かせ、切り取る。
天井が切り取ったままの形に落ちてきて、そこから外が見えた。
そして、その隙間に――実際のものか、人工的なものか分からないけれど、太陽の光が見える。
夢中で飛び上がり、光の下へと出た。]