―雪原―
[オクタヴィアンの手がライヒアルトの傷に止血を施して行く。
その間、邪魔にならなければ手を貸したけれど、そうでなければ彼の手を握り締めていた。
彼は死なないと言った>>480けれど、それでも。
いつか読んだ本に記されていた蜘蛛の糸のようにこちらに繋ぎ止める一助になればと祈りながら]
[処置が終わり、掛けられる言葉>>581に頷く]
あ、手伝うっ
[運ぶことになるのなら手を貸せることなんて僅かになるだろうが。
そうして彼を室内へと移動させる、前に]
[一度、あかい獣へ落ちる鉄紺]
[オクタヴィアンが向ける言葉を聞きながら、今は何も口にせず。
そのまま室内へと姿を消して]