[かくして、遊戯の幕は下り、各々が自分の場所へと帰っていく。
だが、彼女は未だここに留まったまま。]
─中央部・屋上─
[屋上に佇み、じぃと空を見ていたが、ふう、とひとつ息を吐くと、]
……そろそろ出てきたらどうですか、『副社長』。
「──あら、まだ私をその肩書きで読んでくれるのですね。『色欲の王(アスモデウス)』」
[何もない空間。そこから前触れもなく現れたのは、銀髪の少女。
──『観測者』紗音=フォビドゥンフルーツ。]
……まあ、『社長』がまだ貴方の席に誰も置きたがりませんから。
『もう一人』もわたし以上の根無し草ですし。
……とはいえ、他の面子はいまだ腑に落ちないようですがね。