[そう言って、ぴらりと見せるのは一枚の紙。果たしてそこに書かれた内容とは]
『我が愛する妹の情緒が不安定だ。とりあえず、『憤怒』をこっちに返せ。
断るようなら、全力を持って取りに行ってやる。』
[『観測者』は、きょとんとその内容を見ていたが、ぷふっと思わず吹くと]
「ふふふ、相変わらずあの方は妹想いですね。
…………いいでしょう。こちらとしても『あれ』はピーキー過ぎて扱いに困っていましたし。
何より…………取りに来るために国ひとつ滅ぼされては、面倒なことになりますから。」
了解。わたしも遣いを果たせて、怒られなくてすみますわ。