「さて、では後日それは届けさせてもらいますが、用件はそれだけでしょうか。」
……ええ、まあ。
「では、こう見えまして忙しいのでこれにて。」
[そう言うと『観測者』の姿はスゥと薄まっていき……]
………ひとつだけ聞きたいことが。
[ぴくりと反応し、薄まりながらもこちらを見やる『観測者』。
その視線に暫し逡巡していたが、]
……さっきはああ言ったけど。
貴方はわたしの知っている『副社長』なのか。それとも融合の元となった『あの子』なのか。
……………それとも、そのどちらでもない別の『何か』なのか。
──ねえ、『今の貴方』は『誰』?