『ナターリエ。 俺は、キミに十分護ってもらった。 だから、今度は俺が護る番だ』[闇に包まれたナターリエの、組んだ片方の手。修道女姿の彼女の袖を掴もうと口を開いた。叶うならば闇ではなく、別の場所へ。神の御下へ行けずとも輪廻の輪に連れてゆきたいと思う]『業は俺に預けちまえ。 一つ、二つ増えたくらいじゃ、変わらない。 だから、このまま、消えるな』[貰っただけのものを返したいと思うから獣は人の娘に懸命に言葉を重ねて目覚めを促す**]