[──結局。
言い渡されたのは、四百年間の妖精界での拘束と、『妖精珠』の力の約半分を身の内に宿す事。
力は本体としっかり繋がっているため、界の外は元より、内側も自由に歩き回る事はできない]
……実質、大祭の時以外は座敷牢、という所か。
[たどり着いた結論に、やれやれ、と息を吐くものの]
……ま。強引に転化させる……って言われるよりは、いいのか、な?
[内なる堕天使もまた、自身の本質と思うから。
それを打ち消してしまうのは、『違う』気がするから。
だから、これでいいのだろう、と思う、けれど]
問題は……自由に歩き回れるのが、大祭の時だけ、って事だよなぁ……。
その間の時間、どーやって潰そう。
[そんな事を考えつつ、舞手は空を見上げる。
見慣れて、見飽きていたはずの極光の地の煌めきが、少しだけ懐かしく思えた**]