…。[収容所に静寂が戻った。やがて元の通りに俯いた彼は、小さく肩を震わせ始める。震えは少しずつ大きくなり、小さな声が洩れる]…ふ、くっ…はははっ…本当に、…勝手な人だよ、きみは。[彼は笑っていた。ここにはいない友人に、親しげに話しかけるような口振りで。先程の記憶の中にあったかも知れない、心からの笑顔で]