─ 狭間の空間 ─
[本当は、告げる心算はなかった言葉、伝えられぬと思っていた想い。
それを告げた事で、つかえていた何かが溶けるような心地がした。
名を呼ぶ声、表情の変化>>616、どれも愛しくて。
自然、回した腕に力がこもった]
……この先に、何が待つのかなんて、わからない、けれど。
[祝福にして呪詛たる朱花を抱いた魂は、どこへ行けばいいのだろう。
これまでに学んできた、神の国へは行けそうにない、けれど]
俺は、絶対。
離れない……離さないから。
[それだけは、決して揺るがぬから。
静かな声で、誓いを一つ、紡いだ。*]