…いるよ。ここにいるから、[囁きに、白い花が微かに揺れた。気のせいだろう。けれど花は淡く香る] だから……、ロラン。 寂しくなったら、思い出してね。[赤い月昇らずとも、夜になれば月は出る。その夜の闇に、彼は何を思うだろう。いかな孤独を想うだろう。共にあった日々、あの狂気を共有した同胞を想う]