[そこで話されるのはとある地方、奴隷制度がいまだ普通に存在するその地方。
そしてそこに住む、ある商人の名前]
彼は商品と自分の持ち物は大事にする。
最低限の教育も受けられるだろうし、命の保障はされるはずだ。
それに、人を恨む…憎しみの種を植えるのにも都合がいい。
「面白い試みだな」
『確かにこの子供がどのように育つのか、目覚めたときにどうなるのか、
楽しみな結果が持てるだろうな。』
二人の異論がないのであれば、その方向で話を進めさせてもらおう。
エーリッヒよ、これからのお前の人生に数重なる困難があることを祈る。
[十字を切り、祈りをささげる男。
自分の未来に起きることを何もしらず、赤ん坊は今はただ安らかに眠っている。]