─妖精の宴から数日後─
[作業場で向き合うのは色取り取りの布。
並べたその中からいくつか選び取り、自分の中にあるイメージを合わせて行く。
作業台の横にはいくつものデッサン画。
色の組み合わせや細部を変えたものが様々散らばっていた]
………んー、何かしっくりこない。
参ったなぁ、スランプだ。
[作業台に両手をついて、がっくりと首を落とした。
妖精の宴で見た光景が素晴らしすぎるのか、表現しきれなくなり作業が進まない。
どうしたものかと考えながら、作業台の傍にある椅子に身を投げ出した]
……あの銀の布みたいなのがあれば、表現の幅も広がるんだけど……。
妖精のものに頼っちゃダメだしなぁ。
銀色の混ざった布って、作れないものかな。