―屋上―これ、運くのかしら。[仮に病が治ったとしてもその後、どうするかは不安ではあったけれどこれで帰るべき場所に皆が帰れるのなら、と思えば希望も見出せる。背後にブリジットが居たのなら彼女の様子を伺うだろう。風が少しだけ冷たさを帯びていて長い黒髪を揺らす。]――…季節は[薄闇になる空に見え始めるのは、ほし。そこで明るい星を探せば――]アルゲニブが煌く…空。[見つけ、呟き――この季節の星かと気付けば一度瞑目した。]秋ね。