[そんな風に、一緒に過ごして。
二人だけで森を歩いている時には、抱いている夢を話したりもした]
……この森ってさ、ほんとに色んな植物があるんだ。
奥の方には、新種もあるかも知れない、って父さん言ってた。
だから、俺はここで、そんないろんな花とか、薬草とか調べたり。
今まで見た事もないような新しいもの、探したり。
そんな風にしてけたらなあ、って、思うんだ。
[植物の研究に情熱を傾ける父の影響か、緑に強く惹かれる少年は、そう言ってわらって]
だからさ、ユーリ。
奥に行く時は、付き合ってくれよな?
一人で行くより、その方が安心だし、楽しいしさ。
[先に待ち受けるものなど、何一つ知らなかったから。
きっと叶うと、当たり前に信じていた──のに]