[届け先を探し歩く事はあっても、自分の意思で誰かを探すなんて今まで無かった。今こうして歩いている自分の胸に沸くのは、良いのだろうかという不安と困惑。それでも足を止めようという思いは沸かず。まるで導くかのように奏でられた音の流れてくる方へと向かっていった、先]……ユーリさん。[動く様子の無い楽士の姿を見止めると、名を呼んでその場に留まり]…あなたは、僕に。何を、「させた」んですか?[無自覚に、幾つもの意味を孕んだ問いを投げた**]