[生徒会室を出て廊下から窓の外に視線を向ける。
携帯も通じるようになった。
襲撃も無くこれ以上人が死ぬ事も無い。
漸くこれで終わったのだと思えた。
携帯を弄り新規メール画面を表示し文字を打つ。
選んだ宛先は――森春、と記されている。
『――終わったよ、春。
キミが狼を見つけたから、
終わらせる事が出来た。
ありがとう。
それから……、傍に居たのに守れず済まない。』
春の携帯の電池が切れていたことも知っていたけど
知らせをいれずには居れなかった。
今までみた全てが一夜の悪夢であれば――。
心の何処かで奇跡を願いながら友へと想いを馳せた**]