─中庭・屋台村の隅─[眠りに落ちてどれくらい経っただろうか。イレーネの魔法のお陰で喧噪に苛まれることも無く、穏やかな時間の中、休息を取り続けた。瞼が震え、ゆっくりと暗翠が姿を覗かせる。しばらくはぼんやりと、見える光景を見つめ]───………。[暗翠を瞬かせた後、状況の把握のために視線を巡らす。呼応するように傍で丸くなっていた灰銀も頭を擡げた]