― 客室 ―
[そこに座り込んで、どのくらいの時間が経っていたか。
もう泣く事はなく、ただぼんやりと上を見上げていたが]
…… ん。
[不意に眉が寄った]
こっち、こないでよ。
[視線を向けた先、部屋の中には勿論誰もいないけれど、その方角には意識を狭間に落とす司書がいる。
向ける言葉は相変わらずのようでいて。
けれども刺々しいというよりは、ただ拗ねている子供のようなもの]
……本。
ちゃんときれいにしないと、シスターがかなしむでしょ。
だからもどってよ。
[そしてぽつりと呟くように、付け加えた**]