[多くの客人を得た宴は最後の盛り上がり。その賑わいので中に近づく夜明けの気配に、木の葉色はぱたり、と翅を動かして]『……そろそろ、お別れ、かな』え?『え、じゃなくて。 夜が明けたら、みんなはみんなの場所へ帰らないと。 とーぜん、マリオンも、ね?』あ……そっか。[当たり前といえば、当たり前の事。けれど、改めて言われると、言葉に表しがたいものが心の中を過ぎった]『そんな顔しないの! ……それが、取り決めなんだから』