─ お菓子の生る木 内部 ─
やれやれ…ん?何、キリルちゃん。
[膜から出たアナスタシアがロランか誰かと共に木の内から出ていくのを溜息混じりに見送っていたところを、キリルに名を呼ばれ。
どうかしたのかと問おうとしたが、それは彼女からの問い>>419に遮られた。
本能ではなく護りたいと思うもの。
その問いの意味することは何となく解るから、少しだけ、躊躇った後。]
あったよ。
…というか、居た、だね。
[そう、笑って答える。
人の姿をしていないから、きっと今の表情は彼女には解らないだろう。
さっき自分の背の上でこれから夢になるのだと言った彼女が、どんな答えを望んでいたのかは解らなかったけれど。]