[こつり、足を踏み出す。見えてくる顔に表情は無い] 影は千切れても、死にはしない。『影は生物に非ず、ただ形作るのみ』 また、生きても、いない。『影である故に』[紡がれる言葉は異なる口調で交互に。ルージュと、もう一人、誰かの、口調] 影は常にどこかに”在る”。『生きも死にもせず、ただ在るだけ』