[短い言葉、振り返らずに行く、紅の姿。それが、見えなくなるまでそこに佇み。一人きりになると、は、と一つ、息を吐く]……護りたい、理由。俺、は……。[『護り手』として、『視る者』を護らねば、という、いわば『役割』と。約束を果たすまで、失うわけにはいかない、という信念に基づく義務感と。それだけのつもり。だったのだけれど]…………。[右手をきつく、握って。それから、空を見上げる。蒼の瞳の揺らぎは、今は大分*薄れていて*]