[本に対しての言葉を受け取る応えの素直さに
安堵したように綻ぶ表情がある、けれど。
その後暫くは動揺するばかりでクレイグの瞬く気配に
気付ける余裕さえも失われていた。
呼ぶ声に答えなきゃと思うのに短い応えさえ
思うように紡げない。
漸く顔上げ向けたものへの反応にエトはまた笑みを深める。]
なんか、こういうのは、……
やっぱ、照れるなぁ。
僕も、クレイグと話せて良かった。
もう話せないと思ったから――…
こうして、今、話せた事が本当に嬉しい。
[生死に関しての複雑な思いは一旦考えぬようにして。
伝えられなかった事を後悔していたエトは
伝えておきたいことを言葉にして、クレイグに向ける。]