人狼物語 ─幻夢─

84 廻る刻・待宵歌


道具屋 エト

[待宵草が繋いだ縁が依存を深めたのは此方も同じだった。
ひとりであるのが普通だったのに
ひとりの時も感じられる存在はやはり大きかった。
失ってはじめて、ひとりは寂しいのだと気付かされた。]

 きつい、というか。
 ……うん、寂しかったんだよな。
 クレイグが居たから楽しかったんだなって改めて思った。

[知られた弱音は取り消せないから
あの時は語られなかった言葉を語る。
独り言としてでなく、クレイグに向ける言葉としての確かな響き。]

 謝れるようなことされた覚えはないけど
 そうまで言われたら受け取らないわけにはいかないな。
 気にしてくれてありがとな。
 ……もう、謝らなくて大丈夫だよ。

[落ちる吐息の気配に、ふ、と伏せる眼差し。]

(674) 2013/08/13(Tue) 23:14:56

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