[そして、また後日。妖精王からエーリッヒが帰ってくると聞かされた日。工房を訪ねる婆の籠の中には、たった一つになった渋皮煮の瓶とアーモンドの代わりに栗の渋皮煮を使ったグーゲルフップフ]ほぃさ、待たせたねェ。ユリアン。首輪分の報酬の渋皮煮とグーゲルフップフさね。遅れた分、ちィとばかり色を付けといたよ。[籠ごと渡して、次に婆が向かったのは森番の小屋。歩くたびに揺れる前掛けのポケットには、ふくらみが一つ]