─二階・(5)の部屋─大変とか、言い出したら切りがなかろう。程度の差こそあれ、全員同じ状態なんだ。[心配かけたくない、という言葉>>591に、静かに言う]……ま、甘えられると思った時には甘えとけ。その方が、可愛げもある。[次いだ言葉は、己が過去より紡がれたものだが。それを知らぬ相手には唐突に聞こえるか。ひとまず、鞄から出したアルバムを開いて渡す。見入る様子>>619に、天鵞絨を過ぎるのは深い翳り色。それを押し隠すよに、棚を覆う深緑のいばらに向き合った]