─中庭・屋台村の隅─
[重ねられた手を握り、人の賑わう方向へと移動しつつ]
そっちも何かあるんだ?
まぁでも、楽しかったから良いかなって思う。
もっと実力付けたら、今度は蹴散らしながら逃げるのも良いかなぁ。
[魔除けの儀での苦労もすっ飛ばし、そんなことを言いながら笑う。祭事実行委員会長が聞いたら喜びそうな言葉だが、あっちも期待しているなんてことをライヒアルトは知らない。ややあって人の賑わう屋台の並ぶ中へと足を踏み入れて]
おお、すっげー賑わい。
たこ焼き食いたいな、たこ焼き。
イレーネは何食いたい?
[並んで歩きながら食べたい物を訊ねる。
しばらく後、二人が手を繋いで歩いているのを目撃した女生徒の集団から悲鳴が上がっていたとかいないとか]