─ 到着直後 ─
ん……うん、……ぅ…。
[まだ油断すると泣きそうになるけれど。
後押ししてくれる言葉>>660は嬉しくて、手の甲で顔を拭いながら、何度もこくりと頷いた。
あの絵は未だに張り付いて離れないけれど、嘘じゃない証がここに居ることだと、言われたらすとんと納得した。]
ありがと、ねーちゃん…。おれ……
[生き残ってから、初めてようやく礼を口にした時、少しだけ泣き笑いのような顔が作れた。]
ねーちゃんが生きててよかった。
だからにーちゃんが死んでよかったとか、絶対思わないけど……でも、よかった。
[生きて欲しい人も、人じゃない何かもあったが、それでも。
まだ胸は痛いけど、それでもそれは、抱えて生きなきゃいけない”責任”なんだと子供ながらに思っていた。]