[ハインリヒの持っていたのは確かに自分の荷物。ああ、でも、どうしてだろう]…、…どうして?[問いかけ。記憶を辿る、途切れている。彼に、渡したろうか、ここに入る前。思い出そうとすると酷く痛むような気がした。鞄につけられた銀細工の鳥のチャーム。羽が折れて 壊れている。壊した、のは自分だった 気が する。どうしてだったか、おぼろげで思い出せない。けれど、確信している。その中のものは、もう*壊れている。*]