―if―
なに、少し自分の馬鹿さ加減がおかしかっただけだ。
[困惑の色を浮かべ、問いを返してくるジョエルに、口元を歪ませ笑みを作る。
それはどこか愉しげで、けれど瞳は昏いままで。
周り全てが恨めしい、けれど取られた手を振り払う気は起きなかった。
それがどうしてか疑問に思う間もなく、ラッシュから向けられた声。
それに、微か驚いたように瞬きをして、また笑みを作り。
緩くジョエルの手を振り解いた。]
私は、死にたくなど、なかった。
だから、憎い。
恨めしい。
それなのに、今まで何故気付かなかったのか、馬鹿馬鹿しくて笑えて仕方ない。