─ 道具屋 ─
[嬉しかった、と。
綴られる言葉に、ゆるく首を傾いだ。
自分も内面を晒す事はしなかったけれど、それと同じくらい、エトの内に触れる機会は少なくて。
それがこちらが想うを言葉に変えたが故の響きとは思わぬまま]
そこは、俺も嬉しかった、な。
[ぽつり、零れた呟きは小さなもの。
テレーズへの思い、羨ましい、というそれには少し驚いたように瞬いた。そんな様子は、全く見えなかったから。
これまで知る由もなかった想いに、どう返すかと考えていた所に言われた言葉に瞬きひとつ]
そういう顔って、どういう顔だよ。
[拗ねたような口調のまま、突っ込んでしまうのはきっと、性分]