―反省房>>676―
[ゲルダに拾われてからしばらくの間は、里でのことを夢に見てうなされることも多かったのだろう。
彼女が自分のことを何も深く聞かないのは、気遣っているからというのは感じていた。
その彼女のやさしさに甘えて自分は何も話さずにいた。
今そのつけが回ったともいえる状況、こちらをしっかりと見る彼女の目から、もう逃げることはしない]
私は、ハイエルフの里に生まれました。
母親がハイエルフなんです。
[自分の見た目のことを考えれば、それはきっと彼女を驚かせるに十分な事実だろう]
父親のことは、私はよく知りませんが、ダークエルフらしいことはお母様から聞いていました。
二人の間に何があったのか、よくは知りません。
ただ、私はこの見た目ですし、事実ダークエルフの血が流れていましたので、里ではいい顔はされませんでした。