─ その後の一幕 ─
[彼と行き会ったのはどのタイミングか。
移動の途中に顔を合わせたオクタヴィアンに気付くと、マテウスはその場で足を止めた。
そして一度宿屋の方へと視線をやる]
………宿は、営業どころじゃないかもしれん。
[娘の死は大きな悲しみを齎すだろう。
それを押して仕事を続けられるとは考え難い。
言いながら、視線を再び前へと向け、オクタヴィアンとは目を合わさぬままにその横へと歩を進め]
……もし当てが無いのであれば────
………うちに来い。
[ぼそ、と。
聞き取れるかどうかギリギリの声量で言い、その場を立ち去った**]